近江国(滋賀県)の古陶。寛保年間(1741-4)より文政(1818-30)初年まで勝野(高島市勝野)で製作されたもので、文政の末にはすでに残存するものはまれであったと『鴻溝録』(1824、文政七年刊。大溝藩士前田長畝著)にみえます。小判形の内に真書の「通庵焼」の印銘があります。