桃花紅 とうかこう

Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

欧米でビーチブルームと呼ばれている中国清代康煕朝(1662-1722)の紅釉磁のこと。
景徳鎖の郎窯でつくられたもので宣徳(1426-35)の祭紅の再現をねらったといわれます。
要するに酸化銅の還元焔焼成による紅色釉を器の全面に覆ったもので、理想的には欧米でオックスブラッドと称する黒味がかった濃紅色を期待したものですが、こういう呈色は極めてまれで、たいていは小豆色・えび茶色になります。
形は太白尊・観音尊を主とし、まれに合子や瓶があるがいずれも小器であります。
太白尊は釉下に暗花の団嫡文をもつことが多いようです。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email