茄子茶入 なすびちゃいれ

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

唐物小壺茶入の一手。
形が茄子に似ているところからこの名があります。
古くはなすびと呼び今はなすと呼びます。
茄子茶入は数が少ないので茶入の首位に置かれ、茄子を天子、肩衝を将軍の位に当てました。
茄子はもと中国の油壺だったようであります。
後世のわが国の油壺も茄子形をしています。
全休の姿としては肩衝より曲線美に乏しく、すなわち口造り・捻り返し・甑・肩などはありませんが、ただ膨らんだ胴の線が宝玉を連想させる妙味がある点て肩衝より鑑賞の味が深いとするのでしょうか。
昔は真の盆立ての時は茄子以外は用いませんでしたが、利休以来略して肩衝・文琳・円壺・尻膨まで用いるようになりました。
漢作茄子茶入の有名なものは次の通り。
国司・北野・富士・松本・宗悟・種子・曙・茜屋・福原・七夕・京極・澪標・紹鴎・豊後・利休小・木葉猿・作物・朱張。
(『茶器弁玉集』『茶入之次第』『茶道名物考』)

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