宝石釉 ほうせきゆう

marusankakusikaku
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

『飲流斎説甕』に「今の世に貴ぶ所の者は其れ宝石釉か、凡そ深紅鮮紅皆宝石釉あるようで、其内に在りては惟に紅のみならず緑の如き藍の如き茄紫の如きの各色亦皆之れ有り、然るに世俗は則ち専ら深紅の一種に属するなり、清初の顔料は大都明時代り辺勿Uり、啖人紅大政句しく後来の有する所にあらず、其れ亦宝石等の料を投入せるもの加、宝石釉の品、亮釉より貴きはなし、其明鏡の如く其潤玉の如く其の赤は鶏血の如く其通は石の凍の如し、博物要覧に所謂西紅宝石なるもの是なり、亮釉叉琉璃釉と名く、乃ち薄釉なり、薄釉にして能く種々の諸美を備ふ、其胎の精細言を待たず、宝石釉に亦一種の厚釉あるようで、桜眼橘眼及び満開小片等の紋あるようで、然れども之を薄釉に比すれば価値は則ち梢遜れり」とみえます。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email