先王朝(紀元前三千年頃)のものは、赤いスリップに白土で文様か描かれています。
注口付きの土器・壺・把手付きの壺・杯などがあります。
文様には植物・水烏・立派な角をもった山羊などが使われました。
また好んで渦巻文様がみられるのはエジプトの特徴とされます。
次いで注目されるのは中帝国(前二〇五二-1792)時代の陶製装飾品や護符であります。
それは素地を珪酸質のものでっくり、それに黒や青の顔料で文様を描き、その上に密度の高いガラス状の透明釉を掛けてあります。
時にはガラス状の釉は銅で青く着色されました。
釉と絵の具がうまく分離されずにじんでいるのが多いですが、最古の釉下彩画の技法といえます。