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鶴田 純久の章 お話

加賀国能美郡小野村(石川県小松市小野町)の陶窯。
1805年(文化二)同村の藪六右衛門が始めました。
1830年(天保元)同郡鍋谷村(辰口町鍋谷)に良質の磁土を発見してから業績が上がり、1834年(同五)郡奉行の保護が与えられました。
1841年(同一二)隣村一針(小松市一針町)の柄野善太夫が藩命によってこの窯を譲り受け十年間経営して廃業。
安政(1854-60)初年六右衛門が再起し養子吉右衛門に管理させました。
そして安政以後はもっぱら白磁を製し、これを能美郡内および金沢の陶画工に供給しました。
製品にはすべて「小野」「オノ」の書款があります。
かつてこの窯には陶画工として有名な粟生屋源右衛門・松屋菊三郎・板屋甚三郎・鍋屋栄吉・寺井村の庄三らが従業しました。
(『府県陶器沿革陶工伝統誌』『大成陶誌』『九谷陶磁史』)

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