浅蓋形の天目茶碗で一面に柿色の釉薬の掛かったものをいいます。
朝鮮の開城の古墳から出たことから有名となり、旧李王家博物館のそれには金彩が施されていたことから、定窯の紅甕とはこれを指すのではないかともいわれました。
確かに定窯と目されるものもまれにありますが、この柿釉は宋時代の北中国ではいたって普遍的な釉で、磁州窯系の窯では盛んに用いられていましたから、柿天目の大半はそういった窯でつくられたものであるでしょう。
河南天目の一種と考えてもよいです。
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