唐津石はぜ からついしはぜ

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鶴田 純久の章 お話

唐津焼のうち窯内の火加減で自然に石はぜのできたものです。
この手の茶碗で『大正名器鑑』収録のものが二碗あります。
一つは藤田家蔵で、胴より腰にかけて大石はぜが甕を打ち割ったようなおもしろい景色をなし、小服唐津茶碗中有数の珍器と評されるものです。
赤星家旧蔵で、1917年(大正六)6月同家入札の際一万二千円で大阪藤田家に落札。
もう一つは熊沢家蔵で、小服の茶碗で外部に柘榴の笑み割れたような大石はぜがあり、その他景色に富みます。
もと吹原家蔵、1924年(大正一三)熊沢家に移りました。

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