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鶴田 純久の章 お話

金を装飾材料とする装飾法。
通常上絵付に応用するが時には下絵付にも用いられます。
金には俗に水金・本金と称する二種があります。
水金は金色の光沢があるが色沢は薄く、金の含有量が少なく他の合金を混ぜて金色を発色させ、広く薄く延ばして使用しやすい液状としたもので、焼付温度も本金に比べるとはるかに弱火度であります。
本金と称するものは金の含有量が多く、焼付温度も相当高温を要し、焼成直後には光沢がないがこれを馮瑠の棒またはその砂で磨き光沢を出します。
金の含有量が多いほど絢爛たる金色を発します。
金が金色を保つのは焼き付けるという程度で、これを一層強火度に熔かせばピンクまたは紫色に変化します。
したがって金焼付の器物は使用に従い磨滅によって金付の部分が剥落しますが、金の分量が多く焼成技術が優秀なものは耐久力が強いです。
しかし高価な金を厚く塗ることは経済上至難ですので、一度水金で下塗りをして焼き付け、その上に本金を塗り再燃するなどの方法をとることがあります。
金は一般に運筆を楽にするために媒材と油類とによって液体となしたものを使用しますが、純金そのままを粉末にして使用することもあります。
わが国の昔からの絵付法はたいていこの方法であります。
※きんか※きんらんで※きんえき

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