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鶴田 純久の章 お話

 これらの作品も大小はあるがほぼ同形、同質のものであります。図115は図109 110とともに、ハンプトンコートの八角徳利とほとんど同じ文様で、一方に藤袴、他方に桔梗文をあらわし、見込には牡丹の折枝文を描いています。しましたがって、下限を元禄七年に押さえることのできる作品であります。図116は外側の二方に太湖石を中央に配した梅と、一 方 には竹文を あら わし、見込には桃文様を 描いて います。図117は胴の一方に雀を三羽、他方には太湖石を中心に菊の図をあらわし、見込には桐文を五つ散らした、この種の鉢として他に例を見ない文様のものでありますが、一部破損していますのが惜しい。高台内に目跡が一つあります。図118の鉢は図114と同形のもので、縁文様も図109 114と同じであります。外側には一方に唐人物と芭蕉文、一方には梅樹文をあらわし、見込には梅文を配しています。高台内に目跡が一つ残っています。

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