Dish with floral scroll design, enamelled ware Mark of 1699
Mouth diameter 21.5cm
高さ2.5cm 口径21.5cm 高台径7.5cm
元禄銘の作品は、いずれも極めて上質の染錦手磁器ですとともに、そこにあらわされた文様は、あたかも見本ででもありましたかのように、それぞれ異なった意匠ですのが興味深い。鍋島に近いもの、または古伊万里型物調のものなどが多いようです。そうしたなかにあって、この皿は伝統的な柿右衛門調で、花唐草にまとめたもっとも優美な作品であります。見込は広く平らで、口まわりを幅広くとり、口縁を垂直に垂れさせた独特の器形であります。その縁に牡丹、紫陽花、撫子、菖蒲、空木、菊など四季の花を唐草風につないでいます。それぞれの花は赤と金で彩られ、茎や葉は染付と緑、黄であらわされています。
裏に「元禄十二年 柿」 銘が書されています。
元禄十二年は1699年