これらの三枚の皿は図38,39,40の皿とともに六枚一組にして保存されていますもので、この種の輪花中皿中の白眉といえるものであります。
六枚の皿は、もとから六枚として伝わったものではなくて数奇者が好んで優品を寄せ集めたものと思われます。古九谷様式の色絵としてはもっとも上質の白磁胎のもので、見事に完成しています 見込にあらわされた図は、かなり様式化していささか精緻にすぎるが、その上絵具の発色は抜群の鮮やかさであり、配色もまことに艶麗であります。
図129,130は裏面の二方に唐草風の牡丹、図131は松葉文をいずれも赤と緑であらわし、高台内に角福銘を書して、上絵でおさえています。