竈で雑木の薪材を燃やして得た灰で、また別に土灰とも呼ぶ。その成分は炭酸石灰を主とし、これに炭酸カリ・炭酸ソーダ・珪酸礬土(酸化アルミニウム)・燐酸・酸化鉄・苦土(酸化マグネシウム)などを混ぜる。これを水洗いして炭酸カリ・炭酸ソーダを除き、釉の媒熔剤として古くから使用される。この釉は灰釉と呼ばれ、酸化焰で黄褐色、還元焰で淡青緑または褐緑色を示すのが普通。
地方によっては硅酸分が多い稲科の草で煮炊きする習慣もあり、古唐津の斑唐津なんかは上薬が硅酸分が多くて乳濁しているように、北朝鮮出身の朝鮮陶工による制作と伺えます。