明治末から大正の初めにかけて福岡市伊崎浦で平田鷺谷のつくった陶器。鷺谷はもと伊予国(愛媛県)の人、二六焼窯で陶法を学び、福岡に来て陶器製した製品は煎茶器・花瓶の類を主とし、特紅蟹を応用したものは匋雅味豊かで賞玩された。病を得て窯を廃したのちは山口県に去ったが、当時の弟子二、三人がその後陶器をつくっている。