イタリア北西部の陶器産地。
エトルスカの伝統を残し、ローマ時代には赤や青の釉で飾った多くの壺類が生産されました。
中世には地方的な需要に供する釉を掛けたテラコッタ類を生産しましたが、十二世紀初めからイスラム陶器の影響を受け、いわゆるマジョリカ風となりました。
ルネッサンス以後はフィレンツェにもたらされた中国磁器をモデルとしてその再現につとめ、有名なメディチの磁器が十六世紀末につくり出されました。
素地は石英・粘土・ソーダから成り、釉は錫の白釉を用いています。
一世紀余りのちには中国からの輸入原料による磁器工場がドキアに建てられました。
フィレンツェに集まる芸術家たちの影響で、美しい多くのデザインが生まれました。
今日もフィレンツェ、シェーナなど各地に多くの陶磁工場があります。