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鶴田 純久の章 お話

朝鮮語で甕のこと。口縁は幅が広く平らである。
貯水用のトックをムルトックといい、高さ一・二メートル前後で鳥只製のものが多い。トックは朝鮮における最も古い伝統によるやきもののようで、その姿にも質にもどことなく新羅焼のおもかげがある。普通のトックは高さ九〇センチ前後で酒・醤油などの醸造用に使われ、質は黒色の素焼だが瓦器よりも硬くいわゆるトックゥルである。
このトックに相当する漢字は『訓蒙字会』によればおよび瓮で、大きなものを甌または瓶子、小さなものを瓮とするが、通常はこのような区別をせずの字を用いる。これらの器物には蓋が付く。(『朝鮮陶磁名考』)

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