須恵器 子持台付有蓋壺

須恵器 子持台付有蓋壺
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鶴田 純久の章 お話
須恵器 子持台付有蓋壺
須恵器 子持台付有蓋壺

Sue ware: covered tall-foot jar with diminutive jars. 6th century. Height 39.1cm. Nara Prefectural Archaeological Museum.
6世紀
高さ39.1cm 口径13.3~13.9cm
 胴径20.6cm 底径19.4cm
奈良県立橿原考古学研究所付属博物館
 肩に本体と同形の有蓋小壺四個をとりつけた子持壺です。口頸部はあまり高くなく、蓋受けのかえりは高く直に延びていて、この器の製作年代が6世紀初めごろであることを示しています。台脚も短くて、千鳥に配した二段の透かしも大きく、時代的特色をよく示しています。本体は口頸部、胴、台脚のそれぞれ三部分につくりわけて接合したものであり、胴部は粘土紐巻き上げ、叩き締め成形後、器面をカキ目手法によって調整しています。口頸部は中央の凹線を挟んで上下に櫛目波状文を施しています。胎土はやや粗い砂質の陶土を用いていますが、よく焼き締まって灰黒色を呈しています。肩の小壺が他の子持壺にくらべて大きく、この壺に重厚な感じを与えています。

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