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鶴田 純久の章 お話
色絵鳳凰文茶壺
色絵鳳凰文茶壺

Ninsei: tea jar with phoenix design, enamelled wareHeight 46.0 cm Registered as Important Cultural Property
高さ46.0cm 口径20.3cm 底径19.5cm
重要文化財
 仁清の茶壺のなかではもっとも大きなものであろう。いわゆる沈香壺形式の茶壺で、宝珠形の大きな鈕をもつ甲盛りの蓋がかぶさった口部は大振りである。全面を豪華に上絵付した意匠は一般に見る仁清ものとは違って、あるいは古伊万里の影響を受けたのではないかと思われる。しかし窓内にあらわされた牡丹や七宝地文、または菊唐草など、やはり仁清独特の表現であり、胴の四方にあらわされまた格狭間風の窓のなかにいずれも鳳凰の文様を描いている。仁清ならではの達者な轆轤びきで全体に薄手に作られ、その上に白濁色の釉がかかっているが、釉がかりは薄い。やわらかくきめの細かい素地で、底の左側中央に仁清の大印を捺している。

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