Kenzan: incense caddy with egg-plant design, underglaze brown andblueMouth diameter 6.8cm
高さ2.2cm 口径6.8cm 底径 8.2cm
円形の平らな香合で、これにも乾山独特の白化粧を使った絵文様が描かれています。すなわち蓋の甲には素地の上に白泥と銹絵で茄子の絵を描き、透明釉をかけ、側面には檜垣風の文様を鉄絵であらわし、さらに見込みと蓋裏には八橋と菊の文様を白化粧地に呉須の下絵、金の上絵付であらわしたものです。底に 「乾山」 の銘を書し、花押を書しています。内箱の蓋裏には 「中井主水正ヨリ来ル 宝永二年乙酉三月日」 とあり、宝永二年といえばまだ乾山が鳴滝にいた時代ですから、これまた鳴滝時代の作であると推測されます。