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鶴田 純久の章 お話

高さ8.9㎝ 口径22.6㎝ 高台径11.6㎝
梅沢記念館
 五般文鉢についで古伊万里型物で声価の高いのは、俗にいう琴高仙人文鉢である。
見込円窓内に染付で、鯉に乗って飛翔するいわゆる琴高仙人の図をあらわし、内側六方に赤玉と竣堵文、外側は八区割して匹1方に染付地に白抜金彩で唐花文、四方に赤地に白抜金彩で上から下がった異形の唐花をあらわしている。
素地が上質であるために染付、上絵ともに鮮麗な発色である。
内側の赤玉35 堵明時代申期嘉靖年間の五彩金欄手の影響を受けたパターンであり、外側の唐花文なども独特の図様に変化しているが、やはり古赤絵を範としたものと思われる。
しかも、元禄頃から、わが国では古赤絵金欄手が大いに賞玩されるようになるので、占伊万里物はその影響を受けて生産されたものと思われ、輸出用というよりも大名や富裕な町大階級向けの内需を主体としたものであったのではなかろうか。
高台内に二重円圈が染付けであらわされ。小さな目跡が二つ残る。

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