赤茶碗 銘三郎 旦入

赤茶碗 銘三郎 旦入
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
赤茶碗 銘三郎 旦入
赤茶碗 銘三郎 旦入

Tannyũ: tea bowl, known as “Saburo”, Red Raku
Mouth diameter 8.1cm Raku Museum
高さ8.8cm 口径8.1cm 高台径6.3cm
樂美術館
 箱の蓋表に 「赤茶碗 以朝比奈之作意 楽旦入造印」と旦入自ら書しているように、宗旦所持であった黄瀬戸茶碗 「朝比奈」 を写しまた作品です。おそらく、本歌を所持していた三井八郎右衛門家の注文に応じたものでしょう。平らな口縁を外に反らせ、胴に一条をめぐらし、底を平らにして本歌とそっくりの高台をつけています。
 高台とそのまわりを残して、黄みのある淡い赤楽に焼き上がっています。高台脇にはいわゆる隠居判が捺されていることから、この作品は購入五十一歳以後のものであることが知られます。蓋裏には吸江斎が「三郎と云 安詳軒印」 と書しています。倣古作としては優れた作品です。

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