赤筒茶碗 銘龍田 一元

赤筒茶碗 銘龍田 一元
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

Ichigen: cylindrical tea bowl, known as “Tatsuta”, Red Raku
Mouth diameter 9.9cm.
Tekisui Art Museum
高さ8.9cm 口径9.9cm 高台径4.5cm
滴翠美術館
 瀬戸黒を倣ったような作振りの茶碗です。口まわりを山路風におもしろく高低をつけ、胴には縦の節目を強く使って力強さを示し、高台は不正円形で低く、これも瀬戸黒に近い趣に作られています。畳付は平らで、高台内の削込みも巧妙です。腰から高台にかけては土見せで、胴から見込には黄味をおびた赤楽釉がかかっています。やはり下地に黄土を用いたものでしょうが、やや淡い調子に焼き上がっています。高台際に楽字の印と一元の彫銘があり、内箱蓋裏には 「一元赤筒茶わん 龍田(花押)」 と一燈が書き付け、表には 「一元赤筒茶碗又玄斎判アリ 銘龍田(花押)」 と書付されています。

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