Tea bowl, Black Raku
Mouth diameter 11.1cm
Tekisui Art Museum
高さ8.2cm 口径11.1cm 高台径5.5cm
滴翠美術館
内箱蓋裏に「光悦形黒茶碗弥兵衛(花押)」 と書き付けています。一見、一入の茶碗のような作振りですが、作者弥兵衛が光悦形といっていますからには、このような光悦茶碗があったと考えられます。管見の光悦では黒茶碗の 「東」 がこれとよく似た作行きです。
半筒形で口縁はわずかに内に抱え、やや高い高台はまるくおとなしく見込には茶溜りがあり、高台に目跡が三つ残っています。手取りはいささか重く、底部が厚作りであるように思われます。しかし、今日一般に見る光悦の茶碗とは高台の作行きはまったく異なり、むしろ一入の作行きに近いものといえます。漆黒の釉が全面にかかり、胴の一部と内側の一部に朱釉があらわれています。
