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鶴田 純久の章 お話

大名物。
朝鮮茶碗、玉子手。
堅手で卵色の光沢が深いので玉子手といわれ、銘は玉に因んで玉鏡、玉兎など月に縁のあるものが多く、この秋風の銘もまた月に思いを寄せたゆかりの銘であるでしょう。
卵色と青白色の片身替わりで、茶溜まりの鏡落ちが小輪の段になっているところなど熊川茶碗の作行に似ています。
目なし、外にむらむらと赤しゆみが出ています。
天明(1781-9)の頃に松平不昧の所蔵となり以来同家に伝来しました。
(『名物茶碗図会』『大正名器鑑』)

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