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鶴田 純久の章 お話
備前 耳付 扁壺
備前 耳付 扁壺

Bizen Flask with two handles
高さ24.0cm 口径7.0cm 胴径17.6cm 底径14.2cm 滴翠美術館
 扁壺は現存するもの極めて少なく、数点を数えるのみでしょうが、頸が長く、やや丈の高い扁平の壺で、口部はまるく作っています。撫肩の左右に三個ずつ擂座をつけ、底は撫四方に箆取りしています。肩に灰が降り、地膚は赤く、あるいは暗褐色に焼き締まっています。胴の一方を大きくへこませ、そこに縦箆目をつけ、一方には大きく円を描いています。全体に厚手で手取りは重い。側面に窯印、頸に窯印。内側に窯印の太い彫りがつけられています。瓢形の茶入と同じ作者のようで、たしかに作行きも似ています。扁壺中の優作でしょう。

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