高さ20.6cm 口径21.4cm 底径11.2㎝
広い口がやや外方に開き、口縁を玉縁にし、胴は豊かにふくらみ、高台は小さく引き締まっている。均整のとれた張りのある姿で、あたかも宋代の壺に匹敵する曲線を示している。肩には山水花鳥の図を帯状にめぐらし、胴には梅樹の枝を一方にはらせ、枝の下に唐人物二人を配した図を描いている。おそらく寛永年間の作と思われ、窯は百聞窯ではないだろうか。この種の作品では代表的な名品であり、またこのような器形のものは類例が少ない。高台回りこ大きく山割れが生じているのも、初期のものの特色であろう。