茶書。
僊も林も仙の意。
茶は仙なりというところからきた名であるでしょう。
慶長十七年(一六ごI)の二平寿悦という者の奥書があります。
もともと『数寄道次第』第二巻に収められていたものを、永島福太郎の考定により『僊林』と名付けられたもので、「草人木」の副題が付されています。
珠光・宗珠・宗悟・宗柏・宗達のことが多くみえ、利休を当世としていることから考えて、天文・永禄(1532-70)頃までの茶伝と思われます。
茶法・茶具一般を三百十二ヵ条にわたって記していますが、特に儒教的精神により茶の湯の理念を説き、古茶書としては『草人木』『分類草人木』と並ぶ貴重なものであります。
『茶道古典全集』第十一巻所収。
※そうじんぽく—–
僊林 せんりん
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