鉄の役割

鶴田 純久
鶴田 純久

画像では、陶石の塊(岩石)を知人の薪窯で焼成して貰ったもので、燃料である焚き木にたまたま釘が刺さっていたようで薪と一緒に窯の中へ、陶石の上で燃えたようです。その釘は鉄だったようで陶石の中に溶け食い込んでいました。
私が以前より唱えていた窯業の世界での3つの要素と役割、まず主原料となる珪石分(シリカ)の仲間、それを溶かす役割アルカリ成分の仲間、それを溶かすのを助ける役割アルミナ分の仲間。
溶かす役割の仲間には石灰・塩・土灰などがあり薪の灰などはこの仲間です。
溶かすのを助ける仲間はアルミナ・第二酸化鉄など酸化金属などが仲間です。
それぞれの原料単独では溶けず、三位一体でよりよく溶けるようです。
この画像の現象から察するに、陶石の塊はそれ自体が溶けて良く焼〆まています。それは陶石自体が前記の3成分がほどよく配合された天然の岩石で、生地としては最適の成分です。
その生地としては最適の成分に薪の灰(アルカリ成分)がかかり溶け合わさりガラス化します。釉薬になるわけです。
さらに釘(鉄)が乗っかり接触面で成分が溶け合わされ、氷が溶けるがごとく釘の部分だけ浸食されたように食い込んでいきます。溶かすのを助ける仲間「鉄」がさらに溶けるのを助け溶かしていった現象です。
まさに鉄が石を溶かすということです。
 

記事・情報

日本映画「未来へのかたち」

本日、日本映画「未来へのかたち」を見てきました。この映画は愛媛県砥部焼の窯元で家族の葛藤を描く作品になっています。じつは、この物語の主人公の窯元をロケ地として使われている所が、なんと私の出身校「佐賀県立有田工業高校窯業科

牛篦の使い方

牛篦を使い片口香鉢を作る。 400年前に渡来した朝鮮陶工達が持ち込んだ技法で、古唐津から初期伊万里までの製品にはこの牛篦で作られている。 有田地方では牛篦で伸ばす伸べ篦として残っている。唐津では中里家を含めごく一部の人た

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。