朝鮮産刷毛目茶碗の一つ。白釉の刷毛目に勢いがなく地釉の浅葱色も見分けがつかない程に濃いものです。名称の由来には二説あり、一説は刷毛目に勢いがないのが藁で描いたように思えるためだとし、他は「いな」は「厭な」の転肌したものでいやな刷毛目の意味で、これに稲の字を当てたとしています。(『高麗茶碗と瀬戸の茶入』)