本手青磁 ほんてせいじ

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

青磁分類の項目に本手青磁・上代青磁があります。
『万宝全書』『銘器秘録』などの書はこの項目を挙げていないので(明治初頭の時点において)、今より二百年来の称呼なのであるでしょう。
上代の語はあるいは中国唐・宋以前という意味ですか。
それならいつの青磁であるでしょうか。
晋であるでしょうか。
しかし晋甕はもとより今見ることができないようです。
上代は本手の別名であって、本手は砧手の特にすぐれたものをいうのではないでしょうか。
つまり同物異名ではないでしょうか。
『源氏物語』にいう秘色であります。
(『青甕説』)

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