Shino tea bowl of temmoku
Diameter 11.7cm
高さ7.9cm 口径11.7cm 高台径5.2cm
この茶碗はおそらく江戸時代にはいってからの天目茶碗で、やはり白い釉がかかっていますので白天目と称してよいであろうが、果たして美濃で焼かれましたか、あるいは瀬戸系の窯で焼かれましたかはさだかでない。釉膚の全面にかなり粗い貫入があらわれ、滑らかに溶けています。土は白く、高台はまるく削り出され、胴に一段、きっかりと段のついていますのがこの種江戸前期の天目茶碗の特色といえる。
茶碗の流れを形体の変化に留意しながら、その変遷をたどったのであるが、かならずしもここに並べた配列順に茶碗の形や文様が変遷したわけではなく、あくまで一つの推定としてこのような配列を試みた。焼かれた窯の推定は荒川豊蔵氏の意見によった。
