この二作はほぼ同じ構図をもつ作行きであり、形もほとんど同様であります。しかも頸部から肩にかけては染付で文様をあらわしています。
胴を三方割の窓抜きにしていずれも内に菊花の図を描いていますが、その色調、描写もほとんど同様であります。太湖石を裾に配して菊花を表現したこのような構図は、今日一般に柿右衛門様式を象徴するものとされています。オランダ東印度会社の注文による図様でありましたのか、かつてヨーロッパに輸出されていました作品はかなり多いようです。
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