イランの北、カスピ海沿岸地方マザンデランの一小市。十一、二世紀頃に特徴ある鳥文の陶器を産した。大形の鳥が中央に描かれ、周囲は花文や円珠文で取り巻いている。色は赤・黒・黄・緑など。
点描を用いるのは東のニシャプール方面の技法と共通である。また鳥の眼が一般に大きく描かれるのは、いわゆる邪視(イービル・アイ)信仰の名残りである。西アジアには邪視信仰は広く一般に分布していた。
(Pope,A.U.『A Survey of Persian Art』)
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