Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

高さ11.5cm 口径19.7cm
三脚
 絵唐津でも他に類例を見ない作振りの優作です。 口部を玉縁にした深鉢で、底の三方にまるく低い脚をつけた珍しい形です。 胴こ描かれた絵も面白く、 竹、 梅、 藤花の文様が筆太に描かれ、とくこ梅の枝の配りが面白いです。 全面に土灰の混った長石釉がかかり、口から胴にかけて一部に釉なだれがあらわれています。 三方の脚は露胎で、きめの細かいやわらかい赤土を見せています。 甕屋の谷窯の作でしょう。 野香炉に作られたものか、 鉢か水指か判然としませんが、 今は水指に用いられています。

絵唐津 竹梅藤文 鉢

絵唐津 竹梅藤文 鉢
絵唐津 竹梅藤文 鉢

高さ11.5㎝
ロ径19.7㎝
三脚
 尻のふっくらと丸い深鉢で、丸っこい三つ足が器を支え、ロ作りは太い玉緑に仕立てられています。
重厚なこの形に合せるように、絵付の筆もたっぷりと太く、落着いた描法であります。
図柄は図に見えている梅と、斜めに伸びる竹の一株と、藤の花房とからなる、柔らかな肌理の細かい十に災石の多い土灰釉が厚くかかり、所々に白いなだれの跡を見せ、玉緑の下緑では、梅花皮(釉の縮れ)風な釉溜りになっています。
形といい絵といい、碓器に生れたものではないようです。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email