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鶴田 純久の章 お話
絵唐津 松文 大皿
絵唐津 松文 大皿

高さ10.9cm 口径43.9cm 高台径13.3cm
重要文化財
梅沢記念館
 伝世の絵唐津のなかではもっとも大振りの作品でしょう。 低く立ち上がった平鉢の口部を鐔状にし、口縁を無造作に摘んで輪花形にして、見込いっぱいに松の大樹をのびやかにたっぷりと描き込み、裾に木賊の文様を配しています。 高台は器形に比して小振りに削り出されていますが、唐津の皿はいったいに高台を小さく削り出すのが特色です。 ほぼ類似の陶片が出土していますので、 甕屋の谷窯の作と思われます。 絵唐津を代表する名作として声価が高いです。

絵唐津 松文 大皿

高さ10.9×13.4㎝
口径43.9㎝
高台径13.3㎝
梅沢記念館
 伝世の絵唐津の皿では最大のものであるのと同時に、おおらかな松の絵の面白さで著名な優品であります。
緩やかなカーブを描く浅い内底が、一段高い幅広の平線につながる。
大皿にはこういう平線を持つ例が多いようです。
ただこの皿ではもう一工夫して、その線を細かにつまみ、貝殻の縁のような一種の輪花形にしています。
この皿に限らず、唐津の大皿は表面のゆったりした作りとうらはらに、裏面の高台は唐津特有の蹴轆轤成形のため、径がひどく小さく削り出されてあります。そのために平置きにした時にやや不安を感じさせるものであります。
屈託のない松の絵についてはことさらにいうこともないようで、下線の木賊と、ロまわりの縁どりの線とが、よく絵を引き締めています。

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