紙捻切 こよりぎれ

紙捻切
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鶴田 純久の章 お話
紙捻切
紙捻切

伝藤原佐理筆。
『道済集』断簡。
源道済(~1019)の家集を書写した冊子本であるが、筆鋒が紙捻のよじれた姿に似ているところから付けられた名称である。
穂先の細くて長い筆で書かれ、転折によって鋭鋒が露出し、書風は老巧で枯淡な趣があり、全体に右肩が上がった字癖がある。
料紙は鳥の子に金銀砂子を撒いたものを用い、飛雲・雲紙・染紙などもみられる。
伝承筆者を佐理(944~998) とするが、佐理は道済より少し前の人であるから『道済集』を書写することはありえない。
書写年代は後冷泉から後三条(在位1068~72)頃といわれている。
【寸法】本紙縦22.9 横15.8
【所蔵】逸翁美術館

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