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円乗坊肩衝

円乗坊肩衝
円乗坊肩衝

古瀬戸 大名物
付属物
蓋三 内二 窠 仕覆三
挽家 藤細工篠筋 蓋 黒塗木 外挽家 花櫚 挽家仕覆ふすべ革
唐物 松木盆
内箱 桐白木 外箱 溜塗真鍮錠前付 真田紐 木型
伝来
本能寺僧円―乗坊宗円―三井三郎助―松平不昧
所載
伏見屋手控 利休百会解 古今名物類聚名物記 伏見屋筆記名物茶器図 茶入名物記 古名物記 伏見屋覚書 大円庵茶会記 大正名器鑑
寸法
高さ:8.9cm 口径:3.5cm 胴径:6.9cm 底径:4.9cm 重さ:186g
所蔵者
東京 畠山記念館
 筆者は雲州家において親しくこれを拝見した。数奇な由緒を持つ茶入である。
 古瀬戸茶入の作代りとでもいおうか。手軽く見える口作りに、肩の角まるく、裾に心もちふくらみを見せて底にすぼみ、底ぎわ近くまで土を見せている。しかも肩より下、胴全体に筋をめぐらして裾まで及んだのは、珍しい作振りである。総体に瀬戸釉むらむらとかかって、侘びの趣に重感を備えた異色ある肩衝といえ
よう。本糸切りはあざやかにあらわれている。
 替仕覆は三個。丹地鶏頭の珍奇ものをはじめ、角倉・紹智の三個、いずれも金襴ばかりを取り合わせたのは、茶入の寂び味に対する、さすがに利休の秘奥を伝えたという円乗坊の好みとみるべきであろう。

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