高さ3.8cm 口径20.7×24.1cm 底径13.3×16.4cm
前図とまったく同種の皿であるが、この皿は器形を軍配形にしている。やはり瑠璃地に白抜きで日輪、濃い染付で月を、すなわち陰陽をあらわし、下半部には染だみで柴垣を配し、そこに繊細な筆致で柴の枝先をあらわしている。その染付の技術は極めて卓越したもので、延宝頃から完成度の高い染付を出した鍋島の影響がそこにうかがわれる。把手には七宝文があらわされ、裏面には前図とまったく同じ草文様を唐草風にめぐらし、高台内にこれまた同じ書体で「大明嘉靖年製」の銘、高台はやはり櫛目高台である。同時期に同じ作者によって作られたものと推測される。