Wine cup with morning glory design. enamelled ware
高さ6.9cm 口径5.6×3.9cm 高台径3.3cm
三角に近い四稜花筒形の猪口です。古鍋島に属するもので南川原の窯で焼成されたものでしょう。胴に二羽の鸚脊と松の図をあらわしていますが、色絵の下に薄い染付の線で描かれている骨描きは大河内窯のそれのように精緻なものではなく、自由な動きがあります。鳥が宿る松の幹は染だみのぼかしにしていますが、それもまた無造作にあらわされています。古鍋島猪口のうち第一の優作といわれるのは、二羽の鸚寄をあらわした文様の面白さと、羽根を色どった緑の上絵の鮮かさ、薄赤ぽかしの鳥の胸に濃い赤で羽毛を点じた着彩の面白さを賞味してのものでしょう。染付の松の葉もやや太くしっかりと描かれています。円形の高台がついています。