渋谷とは京都市東山区清閑寺下渋谷の地、古名は汁谷または滑谷とあります。一説に天正年間(1573-92)に信楽の陶工元吉という者がここに来て窯を開き、その製を一名小松谷焼といったとあるようで、別説には仁清か窯を設けた旧地であるとします。(『観古図説』『日本陶甕史』『茶わん』三二)