渋草焼 しぶくさやき

飛騨国大野郡上岡村渋草（岐阜県高山市巨岡本）の産。
1842年（天保ご二）高山郡代豊田藤之進が旧来の陶業の類廃を嘆き、尾張国（愛知県）から戸1011柳造を招いてこの地に窯を設けました。
同じ頃加賀国（石川県）から曾我竹山・周山富士造らの工人が来て南京・古染付写し、赤絵物などを製出しました。
明治一こ高山町（高山市 数年で衰退しましたが、1878年の三輪源次郎が同志と図って陶藪社を立ててこれを再興し、青花・青磁・白磁・辰砂などの諸器をつくりました。
1897年（同三〇）には株式会社とし、1903年（同三六）から芳国舎と改めて直井佐兵衛の経営のもとに継業しました。
『大日本産業事蹟』『府県陶器沿革陶工伝統誌』『岐阜県産業史』