1921年(大正一〇)1月硬質陶器による洋風衛生陶器の開発を目的に日本陶器株式会社の構内に設立された製陶研究所が母体。
同所は1914年(大正三)8月わか国最初の洋風洗面器・水洗便器を完成し、企業化の目途を得たため1917年(同六)5月に資本金百万円の東洋陶器株式会社を小倉市(北九州市小倉区)に設立。
わが国陶業界としては初のトンネル窯(ドレスラ一式)を築造し、衛生陶器と共に国内(磁器)・東南アジア(半磁器)向け食器の生産を開始、戦前までに圧倒的なシェアを有していました。
1945年(昭和二〇)11月金具部門の生産を開始し戦後の復興へ向かいましたが、翌年12月労使間の緊張が高まり1948年(同二三)後半まで不安な情勢が続いました。
その後経営陣の立て直しが功を奏して順調に推移し、金具部門の拡大・合理化、ポリエステル樹脂製バスその他の開発が軌道に乗り、おりからの都市開発・住宅建設の伸張を背景に大躍進し、森村系各社の中でもト。
プの高収益会社となりました。
この発展の過程で硬質陶器食器部門を廃止。
衛生陶器・金具業界ではプライス・リーダーの立場にもあります。
1970年(同四五)3月、社名を東陶機器株式会社と変更。