隧道窯 トンネルがま

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鶴田 純久の章 お話

中国や朝鮮にある旧式のトンネル窯は窖窯の発達したような細長い登窯の一種であります。
近代大工場で用いられるトンネル窯は、窯室を連続して熱しておき品物を台車に乗せて一方より他方に移動させて間断なく加熱焼成することのできる窯式であります。
すなわち長いトンネルの中央部に焚口を設けここで燃料を燃やし、その火焔ガスを火口に向けて進ませます。
そして一方より匝鉢を積んだ車がこの火焔に逆行して入り、だんだん熱せられ中央部に来て焼成を終わり、次第に冷却して他端から出ます。
このように連続的に焼成するもので大量生産の工場でなければ不向きですが、熱の利用の点、焼成速度の点において到底周期的な窯はこれに及ばないようです。
燃料はガスか重油もしくは電気で、いずれにしても細長いトンネルであるため火焔の長短は問題ではなく、また匝鉢積の高さも低く、一定の速度で適度に焼成し得るため匝鉢の破損も少なく、焼成方法もいったん定まれば同一品質のものが得られるため、非常に経済的利点が多いようです。

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