Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

中国六朝時代の晋の器にこれがあります。
瀋岳の賦に「黄色を披きて甘を授け標甕を傾けて鄙を酌む」とあります。
『説文』によると標は帛の青白色であるといいます。
現代の中国人は浅青と解し、月白と同じであるとします。
わが国ではこれを「はなだいろ」と訓読します。
『陶説』はのちの峰翠・天青の先駆であるといっているから、強火甕で青磁のごく初期のものと解したのであるでしょうか。
標甕の遺物はなく今後の考古学的研究を待だなければならない問題でありますが、あるいは鉛釉緑色の軟火大甕だとか、緑色の琉瑠であるなどと推定する者もあります。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email