虫喰南京 むしくいなんきん

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

虫喰のある中国製磁器の意味。
古染め付け・天啓赤絵・呉州赤絵などをいったものであるでしょう。
『明良洪範』に加藤嘉明の逸話を載せています。
すなわち虫喰南京という明代成化(1465~87)年製のやきもの小皿十枚があり、喘色土その他えもいわれぬ出来と賞翫されていましたが、家臣の一入が誤って一枚を取り壊してしまい恐縮していましたので、嘉明はこの九枚の残りかおるうちは一枚は誰が粗相しで壊したと名を残すことになり、そのようなことは自分の本意でない、どのように尊い器物といっても家人には替え難い、といって残り九枚を自らことごとく打ち砕いたといいます。

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