Water jar of stj曲加(folding fan)shape with two handles Height 15.5cm
高さ15.5cm 口径12.0cm 胴径20.2cm 底径13.3cm
他の作品と比べると、かなり作振りの異なった水指であります。
口部は立ち上がりが高く、胴は肩から直線的に広がり、あたかも富士釜のような趣で、円形の底をつけています。胴の左右に大振りの耳を配し、正面に亀甲文の押形、蛇寵風の箆彫り、また背面に亀甲繋文を押形であらわしていますが、その文様はいささか繊細であります。口まわりから正面にかかったビードロ釉も薄く鮮やかであるが、全体にどこか力強さに乏しい。このような作行きの水指はあるいは江戸時代前期に焼造された、いわゆる遠州切形ではないかと考えられます。
類例は稀であります。