高さ5.6cm 口径29.0cm 高台径15.2cm東京国立博物館 かなり大振りの鉢の縁を鐸状にし、内側に指で菊花風の深い彫りをつけています。菖蒲手黄瀬戸の鉢としては、やや早い時期の作品ではないかと思われる。ざんぐりとしたなかに力強さがあり、しかも素朴であります。見込に菖蒲の花を鋭く線彫りし、そこに.胆礬を点じています。見込に目跡が四つくっきりと残り、低く削り出された高台内には釉形の置跡も残っています。広田松繁氏が東京国立博物館に寄贈されたものであります。