滑石釉 かっせきゅう

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鶴田 純久の章 お話

滑石を用いた釉。
1897年(明治三〇)頃から木灰釉に代わって石灰釉が採用されだし、惹いて次第に石炭窯の流行をみるに至りましたが、1917年(大正六)に及んで金島茂太が初めて滑石(タルク)釉試験報告(『大日本窯業協会雑誌』二九九号所載)を発表しました。
石炭窯では従来の石灰釉では酔い易いため、タルクやマグネサイトを苦土質釉として採用し、単なる石灰釉は使わないようになりました。
これは焔が多少不適当でも乳白色に焼き上がるためであります。
ただし苦土は光沢を増すといっても、もし苦土分か過量だとマット釉に傾くこともありましょうし、また滑石釉では呉須色がよく出ないともいわれています。
(『日本窯業大観』)※かっせき

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