絵高麗梅鉢

鶴田 純久
鶴田 純久

付属物
箱 桑彫銘 緑青
被服 紬地縦縞間道
包物 赤地更紗
寸法
高さ:4.9cm 口径:16.3cm 高台径:6.2cm 高台高さ:0.5cm 重さ:312g
所蔵者 東京 根津美術館

 前二作と全く同好の、「かげ」の茶碗です。この種の絵高麗とよばれる茶碗は、前にもふれたように、華北の磁州窯で民間雑器として大量に造られたものなのです。そのために何段にも重ねて窯に入れる必要があり、碗底を大きく蛇の目に削って釉をはぎ、そこへ上の茶碗の高台を載せたのです。そうしませんと、釉がとけて上下の器を接着してしまうからです。全くの必要から生じたこの蛇の目も、日本の茶人には好もしい景色として映ったようで、これが絵高麗茶碗の約束の一つとなっています。
 この茶碗の高台ぎわには、いろいろの景色が見えます。白帯の裾近くに紫色がかった三日月形がありますが、これは白化粧が切れた上に上釉がかかったため、地土の色を映してこうなったものです。また、その三日月の下側の弧線が右へ伸びて、地土の上にやや色の淡い島をつくっていますが、これは逆に酉化粧地に上釉がのらぬまま残ったものです。

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