伊賀焼の香合などに、古寺の土台石を模して渋味を表したものがあります。焦げのある伊賀の伽藍石の香合に水を与えますと、ほとんど奈良石の伽藍さながらで、まさに伊賀の独壇場というべきであるでしょう。茶道初期の作であります。(『伊賀及信楽』)